観点別評価を知り、成績・内申点を上げる
執筆
石井 知哉(いしい ともや)
通知表の「5」は、授業態度、テスト、提出物の全てで80%以上の評価をとってから
通知表は1~5(または1~10)の評定と呼ばれる数値によって評価されます。
評定のもととなるのは、以下の様な「観点別学習状況」と呼ばれる項目のことで、それぞれA~Cで評価されます。
- 「関心・意欲・態度」
- 「技能」
- 「知識・理解」
- 「思考・判断・表現」
この評価は授業中の様子、テスト、提出物から多角的に評価されます。
その程度をA~Cで評価しているのです。
- A:十分満足できると判断した場合(課題の80%以上)
- B:おおむね満足できると判断した場合(課題の50%以上80%未満)
- C:努力を要すると判断した場合(課題の50%未満)
簡単にいえば、テストも50点以下、提出物も半分しか出さないでは、Cがつく可能性が非常に高いということです。
オールAでも「4」になるカラクリ
観点別学習状況がA~Cで評価されると、それを総合的にみて1~5の「評定」が決まります。
それは以下の基準で決まっています。
- 5:十分に満足できると判断されるもののうち、特に高い程度(課題の90%以上)
- 4:十分に満足できると判断される(課題の80%以上90%未満)
- 3:おおむね満足できると判断される(課題の50%以上80%未満)
- 2:努力を要すると判断される(課題の20%以上50%未満)
- 1:一層努力を要すると判断される(課題の20%未満)
こう数値でみると「5」をとる難易度がいかに高いか分かりますね。また全体を見て総合的に判断するため、観点別評価がA-A-A-Aのと4つAでも「4」になる子と「5」になる子が出てくるのです。
教科によって重要なポイントが違う!
各教科にはそれぞれ独自の観点が4~5つ設けられています。これらは、必ずしも同一の比重で評価されるわけではありません。
教科や観点によって、その評価の比重というのは違っています。
分かりやすい例でいうと保健・体育がそうです。
- 「関心・意欲・態度」:20%
- 「技能」:40%
- 「知識・理解」:20%
- 「思考・判断・表現」:20%
提出物の類が少ない保健・体育は必然的に「技能」の評価の比重が重くなっているのです。他には数学などでも技能が重視されたりするケースがあります。とはいえ、保健・体育ほどの比重のギャップがある教科は稀です。さらに「5」を目指すのであれば、全ての観点において「A」をとらなくてはいけませんので、妥協せずに、精一杯勉強する必要があります。
執筆
石井 知哉(いしい ともや)