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『数学』の定期テストは観点別の勉強法で成績を伸ばす

『数学』の定期テストは観点別の勉強法で成績を伸ばす
「一生懸命努力しているのに、定期テストで点が取れない・・・」「テストの点をあげるにはどうしたらいいんだろう・・・」等の悩みは、ほとんどの中学生・親御さんにあることでしょう。テスト対策には、教科ごとの効率的な勉強の仕方があります。そこで、今回のテーマは「数学の点数をあげるためのテスト勉強のコツ」。テストが終わった方も、これからテストを迎える方も、知っておいて損はない点数の上げ方をご紹介します。
石井 知哉(いしい ともや)

執筆

石井 知哉(いしい ともや)

定期テストの問題は4タイプ

通知表の評定(すなわち内申点は)観点別に評価されています。観点とは、「知識・理解」「技能」「思考・判断・表現」「関心・意欲・態度」の4つで、これらの項目の評価を総合して5段階(または10段階)で評定をつけるのです。

さらに、定期テストの問題も、この4つの観点にそって作られます。数学の場合は、各観点に応じて次のような問題が出題されています。

  • 知識・理解:数学への関心・意欲・態度

    用語の意味を問うもの、グラフや表の読み取り。

  • 技能:数学的な技能
    基本的な計算問題や、与えられた条件から単純な処理で解答できる問題。

  • 思考・判断・表現:数学な見方や考え方
    文章題や複雑な図形の面積や体積を問う問題。解答だけでなく考え方や理由を説明させることが多い。

  • 関心・意欲・態度:数量や図形などについての知識・理解
    「与えられた式となるような問題を作りなさい」というような、教科に対する積極的な姿勢を要する問題。

テストの問題に「どの観点なのか」を書く先生もおられます。教科書や問題集の章末のまとめ問題に観点が記載されていることもあります。

こうしたタイプ分けを踏まえて問題は作成され、 採点結果が観点別評価に反映されます。たとえテストが80点でも、「思考・判断・表現」タイプの問題が0点であれば、この観点はA評価にはなりません。

通知表の観点別評価を見ながら、「どのタイプの問題を重点的に勉強すればよいか」を親子で相談しながら決めていきましょう。

問題タイプ別攻略法

数学の場合は、次のような点を意識してテスト対策の勉強をすることをおすすめします。

  • 「知識・理解」タイプ
    数量も図形も、語句の意味や用語の穴埋めがほとんどです。計算問題の考え方や解き方を穴埋めで出題することも多いようです。
    ポイント:教科書の太字の語句・用語とその意味を中心に覚える。
    ポイント:授業で習った解き方や教科書の例題をまねて、実際に解法を書く練習をする。

  • 「技能」タイプ
    計算や単純な文章題など、基本レベルの問題が中心です。量も多く配点も高いため、絶対に落としてはいけないところです。
    ポイント:途中式は絶対に書く。特に分数は見間違えないように大きめに。
    ポイント:見直しは「解く前の状態に頭をリセットして」もう一度解き直す。

  • 「思考・判断・表現」タイプ
    いわゆる“文章題”や“応用問題”で、苦手とするお子さんが多いタイプです。しかし、当然ながら、数学は必ず答が出るように問題が作られているので、“正しい考え方”があります。
    ポイント:学校の授業で先生が示した解き方や教科書の例題の書式を徹底的にまねする。
    ポイント:「なんで」「どうして」はすぐに先生に質問して解決する。必ずメモをとる。

  • 「関心・意欲・態度」タイプ
    一見するとオリジナルの問題で手が出ないようにも思えますが、そんなことはありません。ほとんどが学校の授業で先生が話した内容か、教科書や提出ワークに出た問題です。
    ポイント:式や答から問題を作るときは、日本語と数式との対応を意識する。
    ポイント:教科書にも提出ワークにも出ていない、先生オリジナル問題は特に要注意。

テスト勉強は提出物・教科書をフル活用せよ

教科書はもちろん、学校で配付されるワークや問題集の問題は最高の素材です。「テスト本番でも全く同じ問題が出る」というつもりで、完璧にしておきたいものです。

「時間をかけて勉強しているのに、点があがらない」と悩む中学生は、これができていません。間違えた問題はノートにまとめておいて、テスト直前に集中的に解き直す。このひと工夫で大きく変わります。

石井 知哉(いしい ともや)

執筆

石井 知哉(いしい ともや)