「思考・判断・表現」の観点別評価で成績を上げる方法
執筆
石井 知哉(いしい ともや)
観点別評価の「思考・判断・表現」とは?
まず観点別評価とは、教科毎に設定された評価ポイントのことです。「この教科はこの観点から生徒を見て評価しますよ」という目安になります。
この観点は、学校側で独自に設定できるとされていますが、高校受験の際の評価基準にも使われるため、文部科学省より「地域ごとに一定の統一性を保つように努めなさい」とされており、地域間では大きく違いはないように作られているはずです。
これら観点は大きくわけて、
- 「関心・意欲・態度」
- 「技能」
- 「知識・理解」
- 「思考・判断・表現」
などの4つから分類されることが多く、これらをそれぞれA~Cの3段階で評価しています。
本記事では、その中の「思考・判断・表現」についてご紹介します。 自ら考え、判断し、その結果を表現することができるか。表現するまでの課程がこの観点でのポイントとなります。
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自らの意志をもって取り組むことが評価につながる
では、授業で学んだ技術をどこまで活用できれば、どういった評価になるのでしょうか?「思考・判断・表現」の評価は、どういった基準なのでしょうか? A~Cの基準内で「おおむね満足できると判断されるもの」とされるBの評価がつく場合の具体例な評価基準の例をご紹介します。
- 理解した知識をもとに、自分で考え、表現することができた。
- 式の説明ができた。学習した内容を身の回りの事象に活用することができた。
- 自然事象を科学的にとらえて説明できた。
- 授業内で得た知識をもとに、自らの発想で発展的に活用できている。
この観点では、「自分で」や「自ら」などのワードがよくでてきます。 言われるがままではなく、生徒自身が自らの意志をもって考えているか、という点も評価の対象になっているのでしょう。また「身の回りの事象に活用する」や「発展的に活用」というところから、学んだことを応用してさらに学びを深められる力があるか、というところも見られていそうですね。
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主な判断ポイントはアウトプットできているか!
では、評価する側は生徒のどのようなところをみて、「思考・判断・表現」が十分に備わっていると判断しているのでしょうか?
チェックされるポイントのいくつかの例をご紹介します。
- 定期考査、レポートなど
- 定期考査、小テストなど
- 実技テスト、記録、定期考査など
- 授業態度、ノート、レポートなど
「定期考査」や「小テスト」「実技テスト」が大きな割合を占めていますね。 やはり「表現」という評価項目が入っているため、アウトプットの部分が評価対象になりますね。
「思考・判断・表現」の観点別評価の上げ方
ここまでで、「思考・判断・表現」の観点はどのような基準で、どこを見られて評価されるかをご紹介しました。 では、どのようにして評価をあげるか。
「定期考査」や「小テスト」の結果が十分であることは言うまでもありません。 他には自ら考え判断することが評価につながるはずですので、授業中の積極的な発言も大きな評価対象となるでしょう。例えば、特に作文やレポートの課題が出たときには、教科書の丸暗記などではなく、学習した内容をより深く考察し、お子さん自らの解釈で答えをもっておくといいでしょう。もちろんその解釈に誤りがあってはいけませんが。
表現力が強い子は珍しいものです。ここで一つ抜き出れば、高評価も夢ではありません。
また、「評価方法は分かったけど、具体的な行動を知りたいんだ!」という方は以下よりお進みください。いくつかの行動例を交えながら、観点別評価を上げる方法をご紹介しています。
執筆
石井 知哉(いしい ともや)