受験生の11月


執筆
石井 知哉(いしい ともや)
11月の注意点
秋も深まり、“勝負の冬”が近付いてきます。
いよいよ「受験本番」の4文字が重みを持って受験生の心にのしかかってきます。 入試まで100日を切るようになれば、焦りや不安、プレッシャーなどのストレスが受験生を襲います。 そんな受験生を支えてあげられるのは、やはり親御さんをはじめとした家族でしょう。ご家庭ではなるべくリラックスできるようなサポートをしてあげたいところです。
また、11月ともなれば、朝晩は大分冷え込みます。
風邪を引きやすくなりますから、体調管理も重要です。インフルエンザの予防接種も始まりますから、早めに接種しておくことを強くおすすめします。 後になると、病院も混雑しますし、接種後に免疫ができるまでにある程度は時間がかかるので、それだけ感染の可能性も高くなります。
受験という大勝負を迎えるわけですから、避けられるリスクはできる限り避けるべきですよね。
11月にすべきこと
志望校選び
11月はもう第1志望校は決まっている時期なので、志望校選びで悩むとすれば、併願校選びでしょう。
ただ、ここで忘れてはならないことは、「併願校はあくまで第2、第3志望校である」ということ。 併願校を選ぶ際には、「その高校に行きたいかどうか」というより、「第1志望校に合格するために有利かどうか」という考え方も大切です。 特に、第1志望校と併願校の入試問題の傾向が異なる場合、併願校の入試対策の負担が増えると、それだけ第1志望校の対策にかけられる時間が減ります。
したがって、「併願校対策にかける労力はなるべくおさえる」というのが、第1志望校合格のためのポイントです。 そのために、「併願推薦」や「併願優遇」といった制度を利用するのが極めて有効な手段です。
内申点アップ
「11月の内申点アップ」は、何を置いても2学期期末テストに尽きます。実技4教科を含めて合計9教科。
内申点を決定づける最後のテストです。 1点でも多く点を上げるように努力が必要です。
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実力向上
期末テストが終わるまでは、学校のテスト対策が最優先です。
何しろここで内申点が決まるのですから、取り返しがつきません。もちろん、期末テストが終わってからは、受験に向けて実力の向上が最優先であり、唯一無二の勉強です。総合的な問題演習を中心に、合格に必要な得点を取るための実戦的な勉強が中心になります。
志望校も固まってくる頃ですから、公立・私立それぞれの入試問題の傾向をつかむことは必須です。
効果的に得点を高める勉強方法にシフトしていきたいところです。
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こうして見ると、受験生はとても忙しい生活を送るということがよくわかります。「今さえ良ければそれでいい」というのではなく、「向こう1ヶ月のスケジュールを考えて動く」という姿勢で過ごすことが、合格への最善策です。一歩一歩、確実に歩みを積み重ねていきましょう。
今回の月イチ連載企画はいかがでしたか?次回は「受験生の12月」をお届けします。お楽しみに。

執筆
石井 知哉(いしい ともや)