高校受験(入試)の種類と時期と、気をつけること


執筆
石井 知哉(いしい ともや)
私立推薦入試について
1月の後半に実施されます。内申点の基準をクリアした志望者のみ受験資格が与えられます。
≪単願推薦入試の場合≫
単願推薦の場合は、受けられるのは1校だけで、合格した学校に必ず入学しなければなりません。こちらを受けるなら、公立高校の推薦は受けられません。私立高校を第1志望とする場合は、ここで合格を決めれば受験は終了です。
- やった!合格だ!
⇒おめでとうございます。これで進学先が確定しました。高校に向けての準備を進めていきましょう。 - 悔しい!不合格・・・
⇒気持ちを切り替え、一般入試の対策を進めていきましょう。
≪併願推薦入試の場合≫
公立高校が第1志望であることを前提とします。ここで合格した学校を“滑り止め”にして、希望の公立高校の一般入試を受けられます。活用できるのであれば、ぜひとも利用したい制度です。
- やった!合格だ!
⇒おめでとうございます。まずはひと安心。しかし本当の闘いはこれからです。本命の高校に向けてラストスパートです。 - 悔しい!不合格・・・
⇒本命の公立高校ではありませんから、気落ちする必要はありません。とはいえ、“滑り止め”は必要ですから、一般入試で私立高校を受ける必要が出てきます。
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公立推薦入試について
1月の終わりから2月の頭にかけて実施されます。実施時期は都道府県ごとに異なり、東京都の場合は、例年1月下旬です。
受けられるのは1校だけで、合格した学校に必ず入学しなければなりません。公立高校を第1志望とする場合は、ここで合格を決めれば受験は終了です。原則として、私立推薦を受ける場合、公立推薦は受けられません。
- やった!合格だ!
⇒おめでとうございます。これで進学先が確定しました。高校に向けての準備を進めていきましょう。 - 悔しい!不合格・・・
⇒公立推薦入試は狭き門。受かる人より落ちる人が多いのです。決して気持ちを落とさず、一般入試に集中しましょう。まずは私立一般入試で“滑り止め”を確保し、安心して本命の公立高校に向かう状態を作りましょう。
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私立一般入試について
2月の中旬に実施されます。「私立高校が第1志望なのに推薦をもらえなかった、あるいは推薦で落ちてしまった」という志望者はここがラストチャンスです。
学校によっては、1次試験、2次試験と日程を分けて複数回実施するので、1回の試験だけで不安ならば、2回以上受けることができます。また、私立の場合は、日程さえ重ならなければ、2つ以上の高校を受けられます。
- やった!合格だ!
⇒おめでとうございます。私立高校を第1志望とする場合は、これで進学先が確定しました。高校に向けての準備を進めていきましょう。公立高校を第1志望とする場合は、これで“滑り止め”を確保できたので、心置きなく公立一般入試に挑みましょう。 - 悔しい!不合格・・・
⇒残る公立高校がすべてです。まだ出願をしていなければ、出願を急ぐ必要があります。
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公立一般入試について
2月の終わりから3月の中旬にかけて実施されます。実施時期は都道府県ごとに異なり、東京都の場合は、例年2月下旬です。
「公立高校が第1志望なのに推薦をもらえなかった、あるいは推薦で落ちてしまった」という志望者はここがラストチャンスです。
- やった!合格だ!
⇒おめでとうございます。これで進学先が確定しました。高校に向けての準備を進めていきましょう。 - 悔しい!不合格・・・
⇒私立の併願校に進学することになります。併願校に合格していない場合は、3月の2次試験や後期試験に最後の望みを託すことになります。
入学までに必ず通る4つのポイント
一歩間違えると、積み重ねてきた受験勉強が水の泡になりかねません。
今、ご自身がどの位置なのか見直して、漏れなく手続きを完了させましょう。
手続きは『①出願→②試験→③合格発表→④入学手続き』の順で進みます。
- 出願
願書を高校に提出します。
細かい手続きは学校によって異なりますが、
・志願書(顔写真付きの部分が受験票になる)
・中学校からの調査書(推薦入試の場合は、学校長からの推薦状)
・金融機関で受験料を振り込んだ領収書
を提出する必要があります。 - 試験
志望する高校で指定された検査を受けます。内容は、入試の形態や高校によって異なります。
推薦入試の場合、試験内容は、面接や作文・小論文が中心です。適性検査として、学力試験を実施する高校もあります。
一般入試の場合、学力テストを行い、総合点で判断します。公立高校の場合は国・数・英・社・理の5教科、私立の場合は国・数・英の3教科とするのが一般的です。 - 合格発表
“運命の瞬間”です。この日に「やった!」と叫びたくて、誰もが努力を重ねるのです。 - 入学手続き
合格が決まっても、期限以内に手続きをしなければ、入学できません。
以上が、入学までのポイントです。入学するためには誰もが経験しなければいけないことばかり。忘れないようにしましょう。
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執筆
石井 知哉(いしい ともや)