中学技能教科「音楽」攻略、音符を読めるようになるには
執筆
中里 太一(なかざと たいち)
基本を覚えよう
下の楽譜を見てください。
例1
例1の場合、これはハ長調とよばれる音階(音の順番)です。これが基本の楽譜です。まずはこの楽譜を覚えましょう。左から順番にド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドです。そこから先は、この間隔でそのレ・ミ・ファ・ソ…と上げていけばいいし、左に下げていく場合は、シ・ラ・ソ・ファ・ミ・レ…といていけばいいわけです。このハ長調の場合、□で囲まれた部分の音名は「ミ」です。
慣れるために例題を解いてみましょう。
Q1
A1
例1の□で囲ったドの位置からレ、ミ、ファ、ソと一つずつ上げていくとラになりますよね。
Q2
A2
例1の□で囲ったドの位置から一つずつ下げていくと、下げていくとラになりますよね。
音名と階名の違い
学科のテストだと、学校によって、「音名を答えなさい」という問題が出題される場合と「階名を答えなさい」という問題が出題される場合があります。
まずは違いを説明します。 音名=その音自体の絶対的な音の名称=同じ位置にある音符は、いつも同じ音の名前。 階名=主音の位置によって変化する相対的な音の名称=状況によって同じ位置に書いてある音符でも名前が変わる。
ということですが、これではよくわからないと思います。では、まず、音名を説明します。
先程の例1の楽譜を見てください。
例1
このハ長調の場合、□で囲まれた部分の音名は「ミ」です。また、階名も同様に「ミ」です。
例2
例2について説明する前に、例1との違いはわかりますか?
例2の方だけ、左上に♯という記号がついていますよね?
これはト長調と呼ばれる音階です。(~長調とか~短調という名称自体は、とりあえずは不要です。)
□で囲まれた部分の音名は「ミ」です。しかし、階名は「ラ」になります。
階名は、状況によって、音の呼び方が変わります。だから、それを見分けなければいけません。ただし、学校の先生もそこまでは求めないはずです。可能性として、その時に練習していた曲について、聞がれることはあると思いますが、見たことのない曲で、例2のような左上に♯があるような楽譜を使って階名についての理解を試されることは、おそらくないでしょう。したがって、音名=階名という理解でOKです。つまり、どちらで聞かれても、聞いていることは同じです。
ト音記号とヘ音記号の音符の読み方
これは、先程勉強した階名です。左から順番にド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドです。これが基本になるので、まずはそれぞれの音符の位置と読み方を覚えましょう。では、次の図を見てください。
例3
例1との違いがわかるでしょうか。
例1は一番左が
というマークになっているのに対して、例3は、
というマークになっていますよね。ここのマークが違うと、同じ位置でも音名は変わります。
ト音記号とヘ音記号の違いは、主に、ト音記号は、高音部を表し、ヘ音記号は低音部を表します。ですから、基本的にト音記号のマークのイラストは高音部を担当し、ヘ音記号のマークのイラストは低音部を担当することになります。
音符の考え方は例4のようになります。
例4
例題を解いてみましょう。
例題3
例題3:解答
例4の□で囲ったドを基準に一つずつ下げていけば出来ますね?そこから2個下なので、ド→シ→ラということで、答えはラになります。
例題4
例題4:解答
例題3と同じように例4の□で囲ったドを基準に一つずつ下げていけば出来ますね?そこから5個下なので、ド→シ→ラ→ソ→ファ→ミということで、答えはミになります。
ここまでのことを理解できれば、もう音符に関しての理解は十分です。
執筆
中里 太一(なかざと たいち)