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平成27年(2015年)度の都立高校一般入試を紐解くと見えること

平成27年(2015年)度の都立高校一般入試を紐解くと見えること
2月24日に都立高校の一般入試(学力検査に基づく選抜)が行われました。東京都教育委員会からも受検状況や試験問題が公開されていますので、さっそく簡単に振り返ってみましょう。
石井 知哉(いしい ともや)

執筆

石井 知哉(いしい ともや)

平成27年度の受検状況について

【全日制高校】カッコ内は平成26年度の人数

  • 受検者数:44,732人(45,148人)
  • 不受検者数:2,643人(2,559人)

受検者数は減少しました。一方、不受検者数は増加しました。
つまり、「出願はしたが学力検査は棄権して受けなかった」という受検者が増えました。

「本命としていた私立高校に合格したためそちらへの入学を決めた」もしくは「併願した私立高校に落ち着くことに決めた」という受験生が多くなったと推察されます。

【受検倍率】カッコ内は平成26年度の倍率

  • 全日制合計:1.41倍(1.42倍)
  • 普通科男子:1.43倍(1.43倍)
  • 普通科女子:1.52倍(1.54倍)
  • 単位制普通科:1.49倍(1.42倍)
  • コース制:1.59倍(1.48倍)
  • 専門学科:1.22倍(1.29倍)
  • 総合学科:1.39倍(1.36倍)

単位制普通科とコース制が大きく倍率を上げています。他方、専門学科が低下しています。

平成27年度の試験問題の総括

平成28年度からのマークシート導入に先駆け、今年度は一部のモデル校で、解答用紙にマークシートが入ることになりました。その影響か、試験の問題にもいくつか変更がありました。

対策や勉強の仕方については、今後も大きく変わることはありません。しかし、平成28年度からは全校でマークシートが導入されます。受検予定の中学生は、早いうちからマークシートに慣れておいて、損はありません。

【国語】

問題の構成・配点は例年と変わりありませんでした。漢字の読み・書きが比較的簡単なものが多く、解きやすかったのではないでしょうか。

【数学】

問題の構成・配点は例年と変わりありませんでした。大問2の式の利用がやや難しいという印象です。

【英語】

問題の構成・配点は例年と変わりありませんでした。大問4・問2の並べ替え問題の解答形式に変更がありました。
従来は4つの記号を1つ1つ並べるものでしたが、今年度はあらかじめ並べ替えの候補が示されており、4択になりました。マークシートの導入を受けてのものと思われます。4択になったため、正解の確率が上がると予想されます。

【社会】

問題の構成・配点は例年と変わりありませんでした。大問2の問1、大問3の問1、大問4の問1および問4において、解答形式が変更されています。
従来は4つの記号を1つ1つ並べるものでしたが、英語同様、今年度はあらかじめ候補が示されています。4択になった分、正解の確率が高まり、受検者平均点は上がると予想されます。

【理科】

問題の構成は例年通りでしたが、配点が大きく変わりました。従来は、大問3以降は1問5点を原則としながら、2点の記号問題や3点の記述問題がいくつか出題されるという形でした。
しかし、今年度は、全問一律4点となり、全25問が出題されることになりました。これは、平成27年度入試で問題となった採点ミスを防止するために、得点計算の簡易化を目指したものと考えられます。

今後の日程

今後のスケジュールは以下の通りです。手続きをしなければ入学できませんから、合格しても決して気を抜けません。

【第1次募集・分割前期募集】

  • 3月2日(月):合格発表
  • 3月2日(月)・3日(火):入学手続

第2次募集・分割後期募集にチャレンジするのであれば、以下の日程もきちんとおさえておきたいところです。

【第2次募集・分割後期募集】

  • 3月3日(火):募集人数の発表
  • 3月5日(木):入学願書受付
  • 3月6日(金):取り下げ
  • 3月9日(月):再提出
  • 3月10日(火):学力検査
  • 3月16日(月):合格発表
  • 3月16日(月)・17日(火):入学手続
石井 知哉(いしい ともや)

執筆

石井 知哉(いしい ともや)