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都立高校一般入試「理科」の過去問から導いた傾向と対策

都立高校一般入試「理科」の過去問から導いた傾向と対策
都立高校一般入試の理科の試験。どう対策すればいいか。まずは今までのデータを基に出題傾向と問題構成について知りましょう。その分析結果から導き出した3つの対策まとめは、あなたの受検にきっと役に立ちます!
石井 知哉(いしい ともや)

執筆

石井 知哉(いしい ともや)

都立高校一般入試・理科の平均点推移

都立高校一般入試の理科の受検者平均点は、平成20年度以降、次のように推移しています。

  • 平成20年度:61.8点
  • 平成21年度:59.5点
  • 平成22年度:66.9点
  • 平成23年度:55.2点
  • 平成24年度:51.4点
  • 平成25年度:60.3点
  • 平成26年度:57.3点
  • 平成27年度:59.4点
  • 平成28年度:50.6点
  • 平成29年度:55.0点

50点台前半から60点台後半まで、年度によってばらついています。特に高かった平成22年度、逆に低かった24、28年度など、問題の難易度がそのまま平均点に表れています。5教科の中でも変動が大きく、年度による難易度の高低が明確に分かれています。

都立高校一般入試・理科の出題構成

都立入試の理科は全部で6つの大問から構成されます。

  • 大問1:小問集合(全24〜28点)
  • 大問2:資料を活用した小問集合(全16点)
  • 大問3:地学分野(全12〜16点)
  • 大問4:生物分野(全12〜16点)
  • 大問5:化学分野(全12〜16点)
  • 大問6:物理分野(全12〜16点)

全部で大問6つという構成は過去15年間変わっていません。平成27年度から、1問当たりの配点が一律4点となり、全25問という構成になりました。平成23年度から大問2の毛色が若干変わりました。これにより、大問ごとの小問の数が年度によって変動するようになりました。しかし、大きな構成自体は変更はなく、今後も大きく変わらないと予想されます。

出題傾向の詳細分析と対策方法

ここからは、大問ごとにもう少し詳しく出題の傾向を分析していきましょう。

大問1:小問集合(全24〜28点)

化学、物理、生物、地学の4つの単元について、短い設問に答える問題です。平成28年度までは、全6問各4点で出題されていましたが、平成29年度は7問が出題されました。1分野(化学・物理分野)と2分野(生物・地学分野)の双方からバランス良く出題されています。いずれも1問4点で、記号で答える4択問題です。基本的な知識を問うものばかりですが、計算して数値を求めるものも出題されます。

目安の解答時間:6~8分

大問2:資料を活用した小問集合(全16点)

日常生活や身近な事象や問題についてのレポートを読み、設問に答える問題です。1問4点で4問が出題されます。いずれも記号で解答する4択問題です。基礎的な知識が問われていることが多いのですが、初めて見るようなものが問題ばかりなのです。しかし、その場合もレポートの内容を手がかりにすることで、突破口が開けるようになっています。つまり、文章中に示されたヒントをくみ取って利用する、という情報活用力も必要です。

目安の解答時間:6分~8分

大問3:地学分野(全12〜16点)

地層や地震、火山、天気、天体といった単元に関する実験・観察について、設問に解答する問題です。平成26年までは1問5点での全3問構成でしたが(2点問題や3点問題を入れて全4問の場合もあります)、平成27年度以降は1問4点で3問ないし4問の出題となっています。平成28年以降は3問すべてが4択の記号問題ですが、旧来は記述問題を1問出題するのが通例でした。記述問題は、実験・観察の結果からわかることを書くパターンが多く見られます。風向や天気図を書いたり、地震の発生時刻を計算で求めたり、といった出題もあります。

目安の解答時間:8分~12分

大問4:生物分野(全12〜16点)

植物や動物、細胞や遺伝などの単元に関する実験・観察について、設問に解答する問題です。平成26年までは、問1から問3まで1問5点で出題されていました(2点問題や3点問題を入れて全4問の場合もあります)。ここでも、4択の記号問題が2問、記述問題が1問、という構成でしたが、平成28年以降は全4問構成で、すべてが4択の記号問題となっています。

目安の解答時間:8分~12分

大問5:化学分野(全12〜16点)

気体や水溶液の性質、化学変化やイオンといった単元に関する実験・観察について、設問に解答する問題です。大問3・4同様、うち2問は4択の記号問題ですが、1問は記述問題、というのが通例です。化学式や模型図を用いて化学反応を示したり、実験器具を正しい形で組み立てた図を作成したり、質量や体積を計算で求めたりする問題も出題されています。平成26年までは1問5点で3問が出題されていましたが(2点問題や3点問題を入れて全4問の場合もあります)、平成27年度からは、4点の問題が3問ないし4問出題されています。

目安の解答時間:8分~12分

大問6:物理分野(全12〜16点)

力のはたらきや物体の運動、エネルギーなどのなどの力学や、電流・電圧・抵抗の関係や磁界などの電磁力に関する実験・観察について、設問に解答する問題です。近年は力学と電流を複合させた問題を出すことも多くなっています。大問3・4・5と同様、平成26年までは1問5点で3問が出題されていましたが(2点問題や3点問題を入れて全4問の場合もあります)、平成27年度からは、4点の問題が4問出題されています。

目安の解答時間:8分~12分

こうして見ると、次のような特徴が浮かび上がります。

  • 多くの記号問題が2つのことを問うもので、1つめの時点で選択肢を2つ消せるため、消去法を使うと解答スピードがアップする。
  • 全体的に問題文の量が非常に多く、文章中を速く正確に読み取る力も求められる。
  • 実験や観察を素材に、図や表、グラフから科学的に考察する力を問われる。
  • 定期テストによく出る一問一答型の問題演習だけでは対応が難しい。

まとめると、都立高校の理科の入試の対策のポイントは以下のとおりです。

  1. 教科書レベルの基本事項は必須
  2. 習得した知識の活用が重要。グラフや数値の読み取りができるように
  3. 問題への慣れも大切。過去問や問題集を活用するとGood
石井 知哉(いしい ともや)

執筆

石井 知哉(いしい ともや)