【英語】の入学試験|都立高校一般入試の問題別難易度
執筆
石井 知哉(いしい ともや)
入試本番の得点目標と現状の差を知る
都立高校一般入試は、学力検査得点と調査書点を合計した総合得点で合否を判定します。調査書点は内申点を元に算出するので、現時点ではっきりとしています。これを目安の総合得点から引けば、合格に必要な学力検査得点がわかります。こうした計算から、「一般入試当日に合計何点取ればいいか」という目安がわかります。
そこから、1教科ごとの目標点数が出ます。得意不得意に応じて、教科ごとに目標点数を調整するのも有効な戦略です。たとえば、5教科合計目標が350点の場合、単純計算すれば1教科70点が目標となりますが、「苦手な数学は60点を目標し、その分得意な英語は80点を目標にする」というようにしても、結果的に合計350点に届けばいいわけです。
本番までの時間が限られているわけですから、得点を伸ばしやすいところを伸ばすのが得策です。過去問の採点結果や模試の結果から、自分の現状は把握できます。まずは教科毎の目標と現状を認識し、そのギャップを埋めるために必要なことを分析しましょう。
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英語入試で合格するための戦略を立てる
都立一般入試の英語の問題は、いずれも1問4点ですから、3問でも10点以上伸ばすことができます。(裏を返せば、うっかりミスで失点するとダメージが非常に大きいわけですが)
苦手なタイプの問題でも、徹底的に対策をすれば、短期間での克服が可能です。
問題ごとの難易度の差が大きく、どれだけ時間をかけてもなかなか解けるようにならないものもあります。ですから、「捨てる問題か拾う問題か」という判断をつける必要があります。簡単な問題でも難しい問題でも、4点は4点なのです。
“取りやすい問題”から確実に取っていく、というのが合格するために必要不可欠な戦略です。
以下、英語の問題の出題傾向と分析です。問題ごとに難易度をA〜Cで評価しました。
- 目標得点が54点未満:A
- 目標得点が55〜84点:B
- 目標得点が85点以上:C
という目安です。
- ◇大問1
- A1:リスニング(4点)・・・A
- A2:リスニング(4点)・・・A
- A3:リスニング(4点)・・A
- B1:リスニング〔英文記述〕(4点)・・・C
- B2:リスニング〔英文記述〕(4点)・・・C
- ◇大問2
- 問1:図表・イラストを用いた文章の読解(4点)・・・A
- 問2:図表・イラストを用いた文章の読解(4点)・・・A
- 問3(1):スピーチ文の読解(4点)・・・B
- 問3(2):テーマ英作文(12点)・・・A
※テーマ英作文は1文あたり4点の配点と推測される
- ◇大問3
- 問1:対話文の読解(4点)・・・A
- 問2:対話文の読解(4点)・・・A
- 問3:対話文の読解(4点)・・・A
- 問4:対話文の読解〔英文記述〕(4点)・・・B
- 問5:対話文の読解(4点)・・・A
- 問6:対話文の読解〔英文記述〕(4点)・・・B
- 問7:対話文の読解(4点)・・・B
- ◇大問4
- 問1:長文の読解(4点)・・・A
- 問2:長文の読解〔並べ替え〕(4点)・・・B
- 問3:長文の読解(4点)・・・B
- 問4:長文の読解(4点)・・・B
- 問5:長文の読解(4点)・・・B
- 問6:長文の読解〔英文記述〕(4点)・・・C
- 問7:長文の読解〔英文記述〕(4点)・・・C
自分の目標得点のために“取るべき問題”と“捨てるべき問題”をチェックしてみてください。
その際、注意すべきは、“保険をかけておく”ことです。目標得点が70点だからといって、はじめから30点分を捨ててかかるのは非常に危険です。
70点満点のテストで70点を取ろうとしているようなものですが、入試本番では普段しないようなミスをするものです。合格に必要な得点にプラス2、3問分は取るつもりで考えておきたいところです。
執筆
石井 知哉(いしい ともや)