中学技能教科「技術・家庭科」攻略、食生活と栄養
定期テストでの出題のされ方は、授業の進行状況によりますが、覚えることが多い単元です。
今回は、その中の「食生活」について紹介をします。
執筆
中里 太一(なかざと たいち)
食事の役割
少し細かい知識ですが、過去に出題されている学校もあります。常識といえば常識ですが改めて確認しておきましょう。
- 活動のエネルギーになる
- 生活のリズムを作る
- 気持ちを豊かにする
- 調理・片付けを協力することでかかわりが深まる
- 食品の生産・加工・調理方法の工夫を学ぶことから食文化に触れる
健康を支える3つの柱
- 栄養的にバランスの良い食事
- 適度な運動
- 十分な休養
特に「栄養的にバランスの良い食事」というのが高頻度で出題されています。その次は、よく出題されるのが「十分な休養」です。
食習慣
ここでは、2つの用語を覚えておきましょう。
- 食習慣
普段からの食べるもの、時間、量、食べる相手などの食事の習慣のこと - 生活習慣病
悪い食習慣、運動不足、睡眠不足など健康を支える3つの柱に関わることが原因でおきる病気のこと。日本では、がん・脳卒中・心臓病・糖尿病など。
栄養素の種類とはたらき
まずは、用語と内容を紹介します。
五大栄養素
- たんぱく質
- 無機質
- ビタミン
- 炭水化物
- 脂質
(1)たんぱく質
- 主に筋肉や臓器、血液を作るもとになる。
- エネルギー源になる。
- 動物性たんぱく質は必須アミノ酸が含まれている。
(2)無機質
- 体をつくり、体の調子を整える。
- カルシウム、リン…主に骨や歯をつくる
- 鉄…主に血液を作るもとになる
(3)ビタミン
- 体の調子を整える働きをする
- ビタミンA
・目の働きを助けて、皮膚やのど、鼻の粘膜を健康に保つ。
・ビタミンA(レチノール)は動物性食品に含まれる。
・カロテン…植物性食品に含まれていて、橙黄色をしている。体内でレチノールにかわる。 - ビタミンB1、ビタミンB2
・炭水化物や脂質が体内でエネルギーに変わる時に必要になる。 - ビタミンC
・血管を丈夫にし、傷の回復を早める。 - ビタミンD
・骨や歯を丈夫にする
(4)炭水化物…糖質と食物繊維でできている
- 糖質
・デンプンや砂糖のこと
・ブドウ糖に分解され体内でエネルギー源となる
食物繊維
- 消化はされない
- 腸の調子を整え便通をよくする
(5)脂質…脂質のほとんどは脂肪であり、エネルギー源となる
この分野は、最頻出事項です。たんぱく質、ビタミンなどの栄養素の名称・働きをしっかりと覚えておきましょう。
直接的に
「カルシウムは( )や( )をつくる。」という出題もされますが、「( )が足らないと貧血になる。」
という穴埋め問題も出題もされます。
この場合、「鉄=血液を作る」ということをしっかりと覚えておいて、「貧血→血液が足りない→鉄が足りない=答えは鉄」という思考が必要になります。
したがって、きちんと内容を理解したうえで、覚えることを覚えましょう。
水のはたらき
前提として、「水は栄養素ではない」ということを理解しておきましょう。そのうえで、水のはたらきを知っておいてください。
- 消化・吸収された栄養素の運搬
- 体内で出来た老廃物の運搬排出
- 体温調節
中学生に必要な栄養素
「食事摂取基準」・・・取ることが望ましいエネルギーや栄養素の量の基準を示したもの
「食事摂取基準」を知っておけば十分です。
さらに注意することとしては、中学生は成長期にあたるため、エネルギー、たんぱく質、カルシウムなどの栄養素を十分に取ることが必要だということも知っておくといいと思います。
また、食事摂取基準については、表と合わせて出てくる場合もあります。
教科書に食事摂取基準の表は掲載されているので、エネルギーの単位はkcal(キロカロリー)であるということを覚えておくことと、12歳~14歳か15歳~17歳の各項目の数値も見ておくとテスト対策としては十分です。
以上が、食生活と栄養の部分です。
知識として覚えておかないと対応できない問題も多いので、今回紹介した内容をしっかり覚えておくことをおすすめします。
執筆
中里 太一(なかざと たいち)