School Post

MENU
合格を勝ち取るメンタルのつくり方



受験用語の解説:今さら聞けない受験ワード13選

受験用語の解説:今さら聞けない受験ワード13選
石井 知哉(いしい ともや)

執筆

石井 知哉(いしい ともや)

数値化された評価を知る

内申点(ないしんてん)

通知表の5段階評価の数値のこと。期末や中間の得点ではないので要注意。「内申いくつ?」と聞かれたときに、正確に答えられるようにしておくこと。この言葉は今後受験生としての常識なので、しっかりと覚えておくこと。

素内申(そないしん)

主に推薦入試に評価される項目。通知表の9教科をそのまま合計したもの。たとえば、9教科オール3なら、3×9=27となる。5段階評価の場合、満点は45点となる。

換算内申(かんさんないしん)

素内申のうち、一部の教科を特に加点する形で計算し直したもの。主に一般入試で調査書点を算定する際に使う。たとえば、東京都立高校入試の場合、国・数・英・社・理はそのまま足すが、実技4教科(音・美・保体・技家)は2倍する。

一般入試では、実技教科の試験を行わないため、あらかじめ内申点を高く見積っている。

調査書点(ちょうさしょてん)

高校入試の際に、合否判定の材料となるもの。内申点を基に算出されるので、内申点とほぼ同義。内申点が45点満点(9教科5段階評価の場合)であるのに対し、調査書点の満点は高校によって異なる。

たとえば、東京都立高校の一般入試の場合、総合得点は1000点満点だが、大多数の高校が調査書点の満点を300点とし、残りの700点は学力検査で判断する。この場合、45点満点の内申点を300点満点に引き直して点数化する。

偏差値(へんさち)

自分の学力の目安を示す数値。平均点を偏差値50として、集団の中での相対的な自分の位置がわかる。

目安は以下のとおり。
70以上…極めて優秀
60〜69…かなり優秀
51〜59…平均より優秀
50…平均点ちょうど
41〜49…平均より下
31〜39…かなり問題あり
30以下…極めて問題あり
偏差値は模試を受けると知ることができる。

受験の制度を知る

推薦入試(すいせんにゅうし)

中学校からの推薦を受けた者だけを対象とする受験の形態。多くの場合は学力試験を実施せず、内申点と面接や作文で合否を判定する制度。

一部の私立高校では、適性検査として、3教科ないし5教科の学力試験を行うこともある。1月の末から2月の上旬には合格が決まるので、一足早く高校進学後の準備ができる。

ただし、中学校からの推薦を受けているため、合格した場合、その学校に入学しなければならない。中学校からの推薦はほとんどの人がもらえるが、3年時の素行が悪いと推薦されない。

公立高校の場合、中学校からの推薦はされやすいが、入試の倍率が高く、合格するのは非常に難しい。東京都立高校では、2013年度入試から内申点の比重を下げ、全校で作文・小論文と集団討論を実施するようになった。

単願推薦(たんがんすいせん)

「この学校しか受けません」という約束を単願という。私立高校の場合、単願推薦を受けるための基準が明確に定められており、満たさない者は中学校も推薦することができず、出願自体が不可能。

基準は内申点となる。漢検や英検、数検といった検定の取得者や、部活動や生徒会の役職を務めた者、中学で皆勤した者等、加点措置を用意している高校もある。1月の末には合格が決まるので、2月には落ち着けて高校準備を進めることができる。もちろん、合格した場合はその高校に入学しなければならない。

併願推薦(へいがんすいせん)

私立高校で実施している推薦入試の一形態。単願推薦とは異なり、公立高校を第1志望とする者を対象とする。本命の公立高校に合格すればその公立高校に進学し、公立高校に落ちた場合にその私立高校に進学することになる。

他の私立高校を受けないことを前提とするが、一般入試に比べて合格しやすい。
そのため、いわゆる“滑り止め”の私立高校を確保するために用いる受験生が多い。単願推薦よりも基準が高く、1~2高い内申点が必要となる。

2017年現在、東京都では実施していない。

併願優遇(へいがんゆうぐう)

私立高校で実施している制度。併願推薦と似ているが、こちらは一般入試の一形態。対象者や制度の内容は併願推薦とほぼ同じで、公立高校が第1志望であることを前提とする。

併願推薦同様、一定の内申点をクリアした場合のみ、高校から認められる措置。形式は一般入試なので筆記試験を行うが、加点措置があるため合格しやすい。

また、所定の延納希望手続きをしておけば、入学金の支払いは都立入試の合格発表まで待ってくれる。近年は他の私立高校との併願も認める高校が増えている。

一般入試(いっぱんにゅうし)

学力試験によって合格・不合格を判定する入試の形態。公立高校の場合は、内申点に基づく調査書点との総合得点で判断するが、それ以上に試験当日の筆記試験の結果が大きく左右する。

公立は国・数・英・社・理の5教科(3教科の学校もあり)の試験を実施するのが一般的。私立は国・数・英の3教科(内申点は関係ない)の試験が一般的。

受講者数を知る

倍率(ばいりつ)

高校による募集人数に対して、実際にどれだけの応募者数が集まったのかを表す数値。これが高ければ高いほど「人気のある高校」「入りにくい高校」ということになる。

算出の仕方はいくつかあるが、「応募者数÷募集人数」の計算式で算出するのが主流。たとえば、募集100のところに250の応募が来たら、「250÷100=2.5」で倍率2.5倍となる。この場合、150名は不合格。

つまり、「倍率が高い」ということは、それだけ不合格となる受験生も多いということで、「受かりにくさの指標にもなる。

定員割れ(ていいんわれ)

倍率が1.0倍を下回った状態。つまり、募集人数よりも応募者数が少ない場合。この場合、原則として応募者は全員合格となる。しかし、高校によっては、「最低〜点以上で合格」というボーダーラインを設定している場合もあるため、定員割れなら確実に合格できるという保証はない。

倍率が低い以上、受かりやすいのは確かだが、定員割れが発生するのはレアケースなので、当てにして勉強しないとどこにも行けなくなるかも。仮に定員割れ狙いで高校に合格しても、ろくな高校生活が待っていないので、絶対に止めた方がいい。

全入(ぜんにゅう)

応募者全員が合格した状態。「定員割れ」とほぼ同義だが、「定員割れ」が合格発表前の状態を指すのに対し、「全入」は合格発表後の状態を指す。

以上、今更聞けない受験用語の解説でした!
他にも、「○○を知りたい!」があれば、お問い合わせフォームからどうぞ!!

石井 知哉(いしい ともや)

執筆

石井 知哉(いしい ともや)