自覚せよ受験生!勉強しない子どもに合った高校の選び方_2016年度-都立高校受検生対象-PR記事
執筆
石井 知哉(いしい ともや)
受験生として自覚する大切さ
4月に中学3年生になるお子さんにとっても、その親御さんにとってもこれからの1年間は特別な1年になるでしょう。なぜなら、高校受験が控えているからです。
※中には中高一貫生で内部進学によって受験しないお子さんもいらっしゃいますね。
多くの人にとって、人生における最初のターニングポイントではないでしょうか?これから何十年と続くであろう人生の岐路に立った今、その決断に向けた準備は十分なものでしょうか??
以前、都立入試を受験予定の中学2年生たちに「受験に向けていつから本気になるか?」というアンケートをとったことがあります。その回答はこのようになりました。
- 中学3年生の4月から:14%
- 中学3年生の夏休みから:43%
- 中学3年生の2学期から:0%
- 中学3年生で部活を引退してから:29%
- 今、既に本気:14%
多くのお子さんが「受験生の夏休みから」と回答しています。これは都立入試を目標とするお子さんの結果です。当然、本気になって受験対策をする期間は長い方がいいのですが、なかなかそうはいかないのが現実ですね。これは中学3年2学期の成績が受験に影響する都立高校入試の制度も関係しているのかも知れません。
「なんだ、意外と他の人も本気になるのは遅いのね」などとホッとした方、ちょっと待ってください。
神奈川県や埼玉県、千葉県の高校受験は、中学1・2年生の成績評価も影響します。つまり現実として中学1年生・2年生ともっと早い時期から高校受験、ひいては人生について考えているお子さん・ご家庭がたくさん存在しているのです。
つまり広い視野でみれば、「今本気でない」という時点でかなり遅れをとっているという現状なのです。
もしこの4月に中学3年生になる受験生とその親御さんの中で、高校受験について、何も準備をしていないのであれば、今からでも遅くはありません。早々に準備を始めることをお勧めします。時間は待ってくれません。しっかり準備しても1年間。ダラダラ過ごしても1年間。等しく時間は流れていくのですから。
「やればできる子」は「やらないとできない子」
今(2015年現在)の高校受験生たちが30歳頃になる2030年。社会はどう変わっているか考えたことはありますか?まず日本の労働人口が半分になると言われています。働き手が圧倒的に減るのです。
そのため否応なしに男女共に働かざるを得なくなりますし、海外労働者の受け入れも進むでしょう。そうしないと日本という社会が回らなくなってしまう可能性があるからです。
もし今、「将来は好きなことしながら、アルバイトで生計を立てる」や「時給900円で月15万円くらい稼いで楽しく生きていく」などと本気で思っている中学2年生・3年生がいるのであれば、かなり危険です。
そういった単純労働は、賃金が安く真面目で働き者の外国人労働者に取って代わるからです。
今でさえも、コンビニやファーストフード店で覚えたての日本語を一生懸命話して接客する外国人労働者を目にする機会が多くなりました。こうした流れは、もっと強くなっていくと予想されています。
今後は、仕事を自ら手に入れられる力量がないと、ワーキングプアどころか、無職まっしぐらなのです。「やればできる」と、やらないままならば、未来を明るく切り拓くのは難しいことになるでしょう。
では、高校受験を控えたお子さんが「今、何をすべきか」。
目標にする自分・お子さんに合った高校とは
人生の目的が大きい枠として「幸せな人生を送る」ということに反対な人は、少ないはずです。幸せの中身は人それぞれで、「お金持ちになる」「健康第一」「良い学校にいく」「大企業に入社」など十人十色あるのだと思います。これは親子間で共有しておくといいでしょう。
そしてそのための目標として「高校受験」があるべきです。高校受験はゴールではなく通過点・チェックポイントなのです。つまり、自分・お子さんに一番合った高校というのは、「卒業後になりたい自分に一番近づける高校」なのです。決して、今の成績から合格できる高校ではありません。
今目指す高校がある方は、一度「なぜその高校に行きたいのか」「卒業後、どうなっているつもりか」を見直してみましょう。まだ志望校が決まっていないお子さんは、まずは「高校卒業時」の自分の理想像をイメージしてください。将来の夢があるのであれば、そこから逆算して考えてみるといいでしょう。
例えば、飛行機が好きで飛行機関連の職業に就きたいのであれば、飛行機関連の事業をしている会社を調べてみるのです。そうしたら「従業員の出身大学は◯◯大学が多そうだ」などの情報が見えてくるもの。それがわかれば、「◯◯大学への進学実績が多い△△高校」があなたに合った学校ということです。
この辺りは親や周りの大人の助けが必要でしょう。お子さんが困っているようであれば手を差し伸べてほしいと思います。
その後は、同じ要領でその高校に合格するために、何が必要か考えるのです。
「△△高校に行くためには、成績を◇◇くらい伸ばさないといけない」
「成績を◇◇伸ばすためには、1日◯時間は勉強しないとダメだな」
という風に。
ここまでやるべきことが明確になれば、自然と勉強にもやる気が出るはずです。「やる気があがらない・でない子」は「何をしていいか、わからない」という子が多いのですから。勉強する意味が見出せていないだけのケースがほとんどです。「なぜ勉強するのか?」それが将来の自分の夢のためだと腹に落ちれば自ら勉強し始めるでしょう。
そうなれば、親御さんはバックアップに回ってあげてくださいね。それが理想の高校受験なのだと思います。
執筆
石井 知哉(いしい ともや)