現役英語講師が教える英検5級合格へのリーディング対策
執筆
朝倉 浩之(あさくら ひろゆき)
英検5級の審査基準は?5級の目安は?出題形式は?
英検5級の審査基準
英検協会のホームページには
「初歩的な英語を理解することができ、またそれを使って表現することができる。」
と書いてあります。
審査領域は読む・聞く・話す・書くの4分野です。
- 読む:初歩的な語句や文を理解することができる。
- 聞く:初歩的な語句や文を理解することができる。
- 話す:初歩的な内容についてやりとりすることができる。
- 書く:初歩的な語句や文を書くことができる。
英検5級の目安
英検協会のホームページには
習得目標は「使える英語の登竜門」。「基礎力定着と高校入試レベルを想定」と記載。
推奨目安は「中学初級程度」。実際の出題を見ると中学1年生での学習範囲に対応しています。出題目安には「英語を習い始めた方の最初の目標。家族のこと、趣味やスポーツなど身近な話題が出題されます。英語の基礎固めに最適です。スピーキングテストも受験可能です。」と記載。
英検5級の出題形式
英検協会のホームページには
出題形式は「筆記・リスニング・録音形式のスピーキングテスト」の3形式と書いてあります。
注意点として、資格認定は従来通り筆記試験とリスニングの1次試験の結果のみでされます。スピーキングテストには1次試験の結果が書かれている成績表に書いてある英検IDとパスワードが必要です。コンピュータ端末を利用し、1次試験の結果にかかわらず受験者全員が受験可能です。
英検5級で出題される問題設問別にみていきます。
筆記試験は25分、3パターンの問題形式で合計25問。
選択肢が4つ与えられていてその中から適切なものを選びます。
大問1対策
大問1は短文の語句・空所補充。文脈に合う適切な語句を補う形式。問題数は15問で、問題文の種類は短文・会話文です。
例として2019年第1回目の問題をみてみます。
短文タイプ
It’s very hot. Please ( ) the window.
1. open
2. clean
3. read
4. like
日本語訳は
とても暑いです。窓を ( ) してください。
選択肢は
1. 開ける
2. 掃除する
3. 読む
4. 好きである
よって、答えは
1. open 「開ける」
が正解です。
会話文タイプ
(2)
A:Ted, what do you ( ) for your birthday?
B:A new bike.
1. want
2. meet
3. stop
4. start
日本語訳は
A:テッド、あなたの誕生日には何が ( )
B:新しい自転車です。
選択肢は
1. 欲しい
2. 会う
3. 止まる
4. 始める
よって、答えは1のwant「欲しい」が正解です。
大問1の効果的な対策は「単語力をつけること」です。特に「一般動詞」「疑問詞」「人称代名詞」の3種類を中心に、旺文社『英検5級出る順パス単』等を使って学習をすすめてみてください。
大問2対策
大問2は会話文の文空所補充。会話文の空所に適切な文や語句を補う形式。問題数は5問で、問題文の種類は会話文です。
例として2019年の第1回問題をみてみます。
(20)
Woman:Happy birthday, Fred. These chocolates are for you.
Man: ( )
1. Nice to meet you.
2. It’s on the desk.
3. Me, too.
4. Thank you.
日本語訳は
女性:フレッド、誕生日おめでとう。このチョコレートは君にあげるよ。
男性: ( )
選択肢は
1. どういたしまして
2. 机の上です
3. 私もです
4. ありがとう
よって、答えは4のThank you.「ありがとう。」が正解です。
この大問2の効果的な対策は「選択肢をすべて当てはめること」です。適切な選択肢以外を当てはめると、会話のながれがおかしくなってしまいます。疑問文はYes/Noでこたえるパターンなのか、疑問詞→具体的な答えにつながるパターンなのかを考えていくとよいでしょう。
大問3対策
大問3は日本文付き短文の語句整序です。日本文を読み、その意味に合うように与えられた語句を並べ替える形式。問題数は5問で、問題文の種類は短文です。
例として2019年度の第1回をみていきます。
(21)その英語のレッスンはどのくらいの長さですか。
( ① is ② how ③ long ④ the )
( 1番目 )( 2番目 )( 3番目 )( 4番目 ) English lesson?
このうち、1番目と3番目にくるものを選ぶというものです。
1. ③-②
2. ②-①
3. ③-④
4. ④-②
この1番目と3番目に当てはまる単語の組み合わせを選びます。
適切な語順は
How② long③ is① the④ English lesson?
となるため、②-①の組み合わせの選択肢2が正解です
この大問3の効果的な対策は「疑問文と否定文の語順を正しく理解すること」です。
疑問文の基本的な語順は
Yes/No疑問文であれば、「be動詞+主語~? Do(Does) +主語+動詞の原形~?」
疑問詞をつかった疑問文であれば「疑問詞+疑問文の語順~?」となります。
否定文の語順は
be動詞文であれば、「主語+be動詞+not+~.」
一般動詞の文であれば、「主語+don’t(doesn’t)+動詞の原形~.」となります。
上記を参考に、旺文社の『英検5級全問題集』等で問題演習を行なってみてください。
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執筆
朝倉 浩之(あさくら ひろゆき)