受験生の4月
執筆
石井 知哉(いしい ともや)
春休み期間中にするべきこと
受験の制度を知っておく
受ける予定の地域の「受験のルール」は頭に入っていますか?特に公立高校志望の場合、受験制度は合否を左右します。時間に余裕のある春休み中に済ませておきたいものです。
志望校選び
「“高校卒業後の自分”を実現するためにはどの高校が“最も成長できる環境”なのか」を考えながら、
第1志望校:現状の自分のレベルはさておき、「ここに行きたい」という“憧れの学校”
第2志望校:現状の自分のレベルに合った、“分相応の学校”
第3志望校:現状の自分のレベルなら余裕で合格できそうな“滑り止めの学校”
という目安で考えてみましょう。
内申点アップ
中学校の春休みの宿題はもう終わっていますよね?当然、提出物は内申点に大きく関わります。「ただ終わらせた」というだけでなく、答え合わせや解き直しも万全にしておきましょう。春休み明けの確認テストがある場合は、その対策も必須ですね。
実力向上
まずは1・2年内容の復習が最優先です。新学期に入って学校の授業が始まれば、自分のペースで学習することはなかなか難しくなります。春休み中こそ、復習の最大のチャンスです。
自信があれば、数学・英語と中心に、3年1学期の内容の予習にも着手したいところです。
【数学】
- 多項式の計算(式の展開,因数分解)
- 平方根
【英語】
- 不規則変化動詞の暗記(過去分詞形まで)
- 受動態
- 現在完了形
新学期が始まったらするべきこと
中学校の年間予定の把握
中学校の始業式で年間の行事予定表が配付されます。
次の行事のスケジュールは特に要チェックです。
- 定期テスト
- 実力テスト(到達度確認テスト)
- 運動会
- 修学旅行
- 文化祭
特に、1学期の中間テストは5月ですから、あっという間にやってきます。早めに準備するためにも、新学期直後にスケジュールは把握しておく必要があります。
志望校選び
新学期が始まると、各高校が説明会や授業公開の案内をホームページ上で公開します。こまめにチェックして、見落としのないようにする必要があります。そのためにも、気になる高校のホームページはブックマークをつけておきましょう。毎週1回は、志望校のホームページをチェックして、説明会や授業公開の予定がないか確認しておきましょう。
内申点アップ
授業が始まり、毎日の授業態度の評価が始まります。特に、2年3学期の通知表で「関心・意欲・態度」の観点にBやCがあった受験生。気を引き締めてかかる必要があります。そのBやCは内申点に直結する評価、すなわち、「合格か不合格か」を決定するものです。「1日くらいいいか」なんて考えは、今すぐ捨てた方が身のためです。
5月に中間テストのある中学校なら、テスト2週間前から本格的に対策を進められるよう、計画的に学習を進めましょう。テスト前の提出物になるワークや問題集が新学期最初の授業で配付されます。学校の授業の進みに合わせて、毎日少しずつ取り組めば、提出期限直前になって慌てることなどなくなります。
実力向上
3年の教科書が配付されるので、自分で予習しやすくなります。学校の授業内容を確実に理解することが最優先ですが、無理のない範囲で予習も進めたいものです。週末など、まとまった時間を確保できるのであれば、そこは1・2年内容の復習をじっくり行うのに最適です。6月の検定(漢字検定、英語検定、数学検定など)を受けるつもりであれば、少しずつ対策の時間をとるようにしましょう。
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こうして見ると、受験生はとても忙しい生活を送るということがよくわかります。「今さえ良ければそれでいい」というのではなく、「向こう1ヶ月のスケジュールを考えて動く」という姿勢で過ごすことが、合格への最善策です。一歩一歩、確実に歩みを積み重ねていきましょう。
School Post初となる月イチ連載企画、いかがでしたか?次回は「受験生の5月」をお届けします。お楽しみに。
執筆
石井 知哉(いしい ともや)