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女子大生による性教育

2014.05.12

2012年より、全国の中高生向けに性教育を行う大島 華奈さん。「学校で性教育を受けた記憶はあるけど、内容はあまり覚えていない」という方は少なくないのではないでしょうか?大島さんは、身近に感じられる性教育を届けたい、性について考える場を作りたいという思いから単独で学校を回り講演を行っています。今回はその活動のきっかけと内容、また家庭での性教育についてお話をお聞きしてきました!
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プロフィール

大島 華奈さん
1993 年香港生まれ。帰国後、小学校はインターナショナルスクールに通い、中学校から日本の中高一貫校に通う。
2012 年慶應義塾大学法学部入学。大学入学後は、全国の中学生・高校生向けに性教育を行う。2014 年 4 月現在、講演数は 130 回を超え、延 18,000 人以上の生徒に性教育を行う。

活動のきっかけは、「ボランティア活動」と「カルチャーショック」

—性教育というものを始めるきっかけはどういうものだったのでしょうか?

中学3年生の頃、1学年上の先輩が途上国のエイズ問題啓発のためにボランティア活動をしていました。
リストバンドを売って、その代金を募金する活動だったのですが、先輩から誘われて、なんとなく参加したのが最初です。
当時はエイズとはどのような病気かあまり知らず、日本では身近な病気ではないと思っていました。先輩たちの引退後は、自分たちの年代が引き継ぐことになりました。
引き継いだ当初、私はもっと身近な問題について活動をしていきたいと思ってましたが、エイズについて調べていると、日本でも増え続けていて、実は身近な問題だったと気付きました。
なので、途上国ではなく、日本の身近な問題としてエイズ問題に取り組もうと思いました。

—その活動からどう今のピア・エヂュケーターという立場で講演する形になっていったのですか?

エイズについて啓発をする方法を調べていたら、ピア・エヂュケーションという教育手法が海外で用いられていることを知りました。
日本ではあまり聞きなれない言葉かもしれませんが、ピアというのは「仲間」という意味で、同じ年齢・経験をした人が「仲間」に伝えるという教育手法です。
性教育以外に、食育などでも用いられることがあります。
性について親など身近な人から聞くのは恥ずかしいと感じてしまうかもしれないけど、同年代の「仲間」からなら聞きやすいかな、と思って、自分もピアという立場で啓発をしたいと考えるようになりました。
もうひとつ講演をするきっかけになったのは、カルチャーショックです。
日本では友達など身近な人と、あまりまじめに性について話さないことに気付いて、中高生がまじめに性について考えるきっかけになるような場をつくりたいと思いました。

—そうした気づきからピア・エヂュケーターとしての講演活動を始めだしたのですね。活動のメインテーマは HIVやエイズのことですか?

講演では時間の関係もあるので、一つのテーマに重点を置いて話すことはしていません。
ただ、性感染症など知識的なことを伝えるだけではなく、お互いの気持ちを尊重するとはどういうことかなど、「気持ち」について考えていただくきっかけとなるような話をするよう心がけています。

親子で知ってほしい性に関すること

—講演の内容は、基本的には決まっているのでしょうか?

決まっています。
約50分で、性感染症・避妊・男女の気持ちの違いなどについてお話をします。
文部科学省の定めた学習指導要領に沿って講演プログラムを作成していますので、中学生の場合は避妊についてお話しません。
その代わり、中学生には男女の体の仕組みについて詳しくお話します。

—もう少し具体的に、講演でどのようなお話をしているか教えていただけますか?

よく、「それは知りませんでした」という反応をいただくのは「緊急避妊薬」の部分です。
高校生にお話をする内容ですが、セックスをしてから72時間以内に飲めば緊急的に避妊ができる可能性のあるお薬のことです。
アフターピルとも呼ばれています。性犯罪に巻き込まれてしまった場合など、最後の手段としてこのようなお薬がある、というふうにお伝えしています。

—緊急避妊薬はピルとは違うのですか?

避妊などに使う低用量ピルは毎日飲むことで効果を示すものなので、緊急避妊薬(アフターピル)とは違うお薬です。
低用量ピルについて日本ではあまり良いイメージを抱いていない方が多いとよく耳にします。
低用量ピルについて、学生だけでなく保護者の方にも知っていただきたいです。

他人事ではないという認識が大事

—ピルや緊急避妊の他に、保護者の方にお伝えしたいことはありますか?

知識的なことではありませんが、性の問題を「他人ごと」だと捉えるのではなく、自分のお子さんにも起こる可能性のあることだという認識を持っていただければと思います。

家庭での性教育は、普段のコミュニケーション次第

—家庭での性教育は必要だと思いますか?

家では、無理して"いわゆる"性教育をする必要はないと思っています。
あるお医者さんがおっしゃっていましたが、
家での性教育は、親から何かを伝えることではなく、子どもが何か相談があったときに、それを受け入れられる環境を整えておくということ。子どもが困った時に『家の人なら相談できる』と思えるような環境をつくっておくこと。日頃からのコミュニケーションで、話しやすい環境をつくっておくことも性教育になる
のだと。

—日頃の関係性で、家庭での性教育の振る舞いは変わってくるということですね?

はい。性についてオープンに話せる家庭環境が理想的かもしれませんが、なかなか御家庭内でオープンになるのは難しいと思うので、お子さんから性について相談をされた時に、責めたり避けたりせずに、相談相手になっていただくだけでもいいと思います。

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