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大田桜台のビジネスコミュニケーション科

2014.07.30

平成21年4月に開校した「東京都立大田桜台高等学校 (以下、大田桜台)」。都内にも2校しかないというビジネスコミュニケーション科。一体どのような学校で、どんな特徴があるのか?ビジネス科の重石先生にお話を伺いました。
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ビジネスコミュニケーション科ってなに?

工業・農業・商業のような専門分野に特化した授業が展開される専門学科と言われる学校カテゴリーの一つ。 平成9年の都立高校推進改革の計画から始まり“私大文系の進学を目指す専門高校”というコンセプトで開校準備が進められてきました。

文部科学省の分類では商業系とされていることや、“ビジネスコミュニケーション科”という名称の与える印象から商業高校と比較されることが多いらしいのですが、「どちらかといえば、普通科高校が特色化した形の学校です」と重石先生。 大田桜台は「英語」「ビジネス教育」を柱として、さらに「国語」にも力を入れながら「言語能力」を伸ばすカリキュラムを備えていることが特色です。

カリキュラムの中心に置いている「キャリアデザイン」では、1学年から体系的に進路を設計したり、職業観を形成したりする時間を設けています。このカリキュラム体系こそが、新しいタイプの学校の特徴といえるでしょう。

資格取得が達成感につながる

選択科目では「英語」に関する授業が人気だそうで、「英語関係はいつも人数が規定よりオーバーしてしまいますね」と重石先生。 入学する生徒の多くは大田桜台の英語教育に惹かれて受験を決めるそう。

多読の様子
多読の様子。図書室にて授業をします。10,000冊の英語本を備えています。
英語の多聴で使う教室
英語の多聴で使う教室。一人1台のパソコンを完備

それでも1年時には必修でビジネス科目があり、多くの生徒が簿記などのビジネス系の資格を取得します。 「資格取得が達成感につながっているようです。2年時のアンケートで『1年時に頑張ったことは?』と聞くと『資格取得』と答える生徒が70%もいるのですよ」と嬉しそう。 英検や簿記のほか、ITパスポートやファイナンシャルプランナーなど将来活かせる資格の講座も豊富にあります。

進路を明確にできるからAO・公募での合格実績が多数

大田桜台の目標としている“私大文系の進学”。 2014年度現在、4年制大学に進学した生徒の内50%が、AO・公募制推薦で合格を決めています。

「他校と比べてAOと公募での合格率は高いのかな、という感触があります」と重石先生。 なぜなら、生徒たちは1年次からのキャリア教育を通し、自己をみつめ、将来を設計しています。 また、ビジネス科目の学習を通し、大学で学びたいことを具体的に想像できています。

そのため3年生のAO・公募のための受験指導では、生徒たちの口から必ず選択科目の名前が出てくるそう。 「ビジネス科目の授業でやって興味がでたから」とか、「商品開発が・・・」、「ビジネスモデル研究で・・・」などなど。 高校生のうちからビジネス分野に興味・関心をもつことで、「進路が明確に見えてきているのではないか」と重石先生。

重石先生の授業「キャリアデザイン」
重石先生の授業「キャリアデザイン」。パソコンで進学先を調査中

社会に出たときに役立つ生活指導

マナー教育もかなり厳しくやっているそうで、科の名前にもある“ビジネス”という概念がそこにもつながっているといいます。

もちろん3年間で完成されるものではないと前置きしつつも、「ビジネスとして将来必要なことは、人と接する時の振る舞いもあると思います。だから、生活指導は厳しくしています」と語気を強めます。

具体的には、どうされていますか?と質問をすると、 「『何がいけなかったのか』『どうしたら良かったのか』をくり返し、学校全体で指導しています」とのこと。

例えば、謝罪についても、ただ謝るではなく、“すぐに謝る”や“謝る順番”など謝り方についても指導をしています。 これは「“ビジネスパーソンとして”と考えたときに、そういう態度ひとつで人としての信頼に関わるからです。本当のコミュニケーション力とは何かも生徒に考えさせています」と重石先生。 1年生に対しては”時間を守る”などの基本的な生活態度を徹底的に指導しているそうですが、3年生にもなると「生徒が徐々に分かってくれますよ」とにこやか。

大田桜台のビジョンにもある、「社会で主体的に生きぬくことができる人材の基礎学力と素養を育成」というのは生活指導にも表れているようです。

選択肢の一つ、ビジネスコミュニケーション科

ご自身も中学2年生になるお子さんをもつという重石先生、「親の気持ちもよく分かります」としつつ、「高校を決める時に、普通科に行けば、とりあえず進路が開けているという感覚はあると思います」としみじみ。

「しかし、今は様々なタイプの学校があります。従来は授業外で各自考えていた進路も本校に来れば、体系的に考える時間が確保されています。健全な職業観を育みながら高校生活を過ごすということは、絶対に損じゃない」とも。 さらに、「(大田桜台は)英語に力を入れており、”使える英語”教育を行っています。生徒たちは学校の特色を活かし、スピーチやプレゼンテーション、書評など様々な場面で自分の考えを発信する力をつけています。ぜひ、(大田桜台に)飛び込んでいただけたらと思います」と締めくくってくれました。

生徒によるプレゼンテーション
生徒によるプレゼンテーション。視聴覚室にて発表する3年生

高校の新しい形として生まれたビジネスコミュニケーション科。 今後社会に羽ばたいていく卒業生のビジネスパーソンとしての振る舞いが楽しみです。

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編集後記

都立高校ということで漠然と生活指導は緩め、というイメージがありましたが話を聞いてびっくり。結構厳しくされているそうで、先生たちの愛を感じました。授業見学でいくつかの教室を回らせていただきましたが、先生の問いかけに対する発言も多く、どのクラスも雰囲気が良い。取材に訪れた編集部に対するリアクションは都立らしさ、でしょうか。

今回取材した学校について

東京都立大田桜台高等学校

平成21年4月に開校した「東京都立大田桜台高等学校」は、2014年7月現在で都内にも2校しかないというビジネスコミュニケーション科という専門学科。ビジネス系統の資格取得をしつつ、文系私大への進学を目指します。また、ビジネスという冠のもと、社会に出たさいに役立つ指導をめざし、生活指導にも力を入れています。

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