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都立高校の一般入試の傾向を探る

都立高校の一般入試の傾向を探る
都立一般入試の傾向。対策もダラダラと的外れなことをしていても、効果はでにくいもの。まずは都立一般入試がどのようなものか知り、それに合わせた対策が効果的といえます。
石井 知哉(いしい ともや)

執筆

石井 知哉(いしい ともや)

都立高校一般入試の現状

学習指導要領が改訂され、それに伴い学習内容が変化しました。全体的な傾向として、文章量が増えました。なぜなら、「活用力」の有無が大きなポイントとなり、記述問題、考察問題が増えたからです。現状持っている“力”でどれだけ得点できるかのアウトプットの力がより重要になっています。

また幅広い学力層の判定を行うため、基本問題は簡単に、応用問題は複雑になりました。

都立『国語』の入試問題の傾向

大問1、2の漢字の読み書きで10題20点分が出題されます。
大問3(物語文読解)、大問4(論説文読解)、大問5(古文・漢文の鑑賞文読解)の構成はずっと変わっていません。本文、設問など全て合わせると12,000字以上の文字を時間内に読み、理解し解答する必要があります。また、自身の体験を踏まえた作文が出題されています。

攻略のポイント

  1. 長文を速く正確に読み、理解する練習が必要
  2. 漢字は小学生で覚える問題も。大体漢検3級レベルあればOK
  3. 自分の意見をまとめて論理的な文章で表現することが大切

都立『数学』の入試問題の傾向

例年変わらず、大問5問、小問19問と変わっていません。
その内大問1の配点が46点。内訳は、計算問題が合計30点分、作図が6点、図形・資料の活用が合計10点分となっています。計算問題の小さなミスが合否に関わってきます。丁寧にミスなく解きましょう。

攻略のポイント

  1. 傾向は変わっていないため、過去問が有効
  2. 基礎的な計算問題をミスなくクリアできるかが重要
  3. 難関校合格は関数・図形がカギ。類題を多く解き、対策しておこう

都立『英語』の入試問題の傾向

大問1のリスニングは、記号3題、記述2題の合計20点で、試験開始と同時に放送が流れます。大問2の対話文読解では、図や表を使った問題が続いています。大問3(会話文読解)は400語以上、大問4(物語文読解)は600語以上の問題文が出題されています。またテーマに沿った自由英作文の問もあり、これは12点分と大きな配点です。

攻略のポイントとしては、「速く訳す能力」が大切になります。

  1. 確実に点を取るべき問か、難問で後回しにすべき問か判断し、時間配分に気をつける
  2. 和文の英訳は自分の気持ちを英語で伝える訓練が必要
  3. 複数の情報をヒントに、解答を導き出す練習が必要

都立『社会』の入試問題の傾向

地図・資料・グラフなどの複合的な総合問題が中心。
さらに資料の読み取りなどの記述問題が増加の傾向にあります。選択肢4つの完全正解が必要になる「整序問題」も増えており、1つのミスが大きなミスにつながってしまいます。

攻略のポイント

  1. 地図帳や資料集などを併用して使い慣れておく
  2. 設問の意図を正確に理解し、文章で論理的に答える
  3. 単語の暗記ではなく、周辺知識、前後関係の理解の深度が試される

都立『理科』の入試問題の傾向

中学3年生の範囲から出題される傾向が高まりつつあり、難易度が上がっています。さらに物理、化学、生物、地学の4つの領域からバランスよく出題されます。どれかを捨てる、ということのないように。選択問題が中心となっていますが、設問や選択肢の文章が長く、ここでも“読む力”は必要。

攻略のポイント

  1. 教科書レベルの基本事項は必須
  2. 習得した知識の活用が重要。グラフや数値の読み取りができるように
  3. 問題への慣れも大切。過去問や問題集を活用するとGood

まとめ

全体を通して、記述式問題、作文など、選択タイプの解ではなく「文章を書かせる」問題が増加傾向にあります。これは、知識の活用力を見るためです。丸暗記し、単語をたくさん覚えただけでは、思うように得点はできません。
自分で考え、それをアウトプットする力を蓄えておく必要があります。

石井 知哉(いしい ともや)

執筆

石井 知哉(いしい ともや)