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合格を勝ち取るメンタルのつくり方



テスト勉強にも使える、集中力持続テクニック

テスト勉強にも使える、集中力持続テクニック
テストが近付いてくると、「勉強の仕方がわからない」「どう勉強したらいいですか」という中学生や親御さんの声は日増しに強くなります。今回はそんな悩みを解決するための方法として「テスト勉強の集中力持続に使えるちょっとしたテクニック」をご紹介します。
石井 知哉(いしい ともや)

執筆

石井 知哉(いしい ともや)

25分集中→5分休憩のサイクルで集中力を究極に高める

「せっかく勉強の時間が増えても、ちっとも集中していない」というのも親御さんの悩みの種ですよね。そこでおすすめしたいので、“ポモドーロ・テクニック”というもの。

内容は非常にシンプルです。

  1. 25分間の目標を決める(「〜ページ終わらせる」「〜問解く」など)
  2. 25分間は集中して取り組む
  3. 25分間の成果をメモする(「〜ページ終わった」「〜問解いた」など)
  4. 「その1」と「その3」を踏まえて次の25分間の目標を決める
  5. 5分間休憩する

たったこれだけです。

一説によると、人間の集中力は25分がベストバランスだと言われています。これ以上短いと絶対的に時間が足りないし、これ以上長いと集中が低下する、とのこと。 このギリギリの時間を活用して集中力と学習効率を極限まで高めるのが、ポモドーロ・テクニックの狙いです。

※ちなみに、「ポモドーロ」とはイタリア語で直訳すると「黄金のリンゴ」、「トマト」を意味します。なんでもトマトの形をしたキッチンタイマーで時間を計ったことに由来するのだとか。

実際に多くのこどもたちに試してみても、成果はよくわかります。集中力に欠ける子でも、25分間を非常に密度の高い学習に当てられています。

また、この方法を通じて“時間の価値”というものを学べます。取り組んだ成果を記録することで、「25分で自分はこれだけのことができる」という“25分の重み”を実感するのです。ここでうまく声かけをしてあげると、「テレビやスマホで使った1時間があれば、もっと色々できたはずなのに」という認識を持つようになります。こうなればしめたもの。お子さんが“時間の無駄遣い”に気付き、意識を変えるきっかけにもなります。

ポモドーロ・テクニック成功に欠かせない3つのルール

ポモドーロ・テクニックは簡単で効果的なものですが、これを成功させるためのポイントは次の3点です。

  • タイマーを使って厳密に時間を計ること
  • 25分間は脇目もふらずにひたすら取り組むこと
  • 必ず5分間の休憩を挟むこと

①②については、特に説明不要ですね。
意外なのが③かもしれませんが、「ちょっと気持ちが乗っているから25分と言わず30分頑張ってみよう」というのもなしです。25分間の集中に対して5分の休憩を入れて頭をリフレッシュさせてください。

また、面白いもので、「25分間」と縛られると、もっと勉強したくなるのです。ポモドーロ・テクニックを初めて試した子は口々に「良い感じで25分間集中できた。もうちょっといけそうだった」という感想を述べます。この「もうちょっと」という“飢餓感”が、次の25分間の集中力を高め、更に濃密で有意義な時間を生み出します。食事の際も、「もう一口くらい食べたかったなあ」という状態が一番美味しく感じられるのと似ているかもしれません。

時は金なり」と言います。
テストまでの時間は誰にも等しく与えられますが、その時間をどう使うか。成績を上げるも下げるもそれだけの違いなのです。

石井 知哉(いしい ともや)

執筆

石井 知哉(いしい ともや)