School Post

MENU
合格を勝ち取るメンタルのつくり方



受験生の9月

受験生の9月
「受験対策の3本柱」は、「志望校選び」「内申点アップ」「実力向上」の3つ。「いま何をしたらいいのか?」「ここですべきことは一体何なのか?」そんな声にお答えする新中3受験生向けの月イチ連載。今回は「受験生の9月」をお届けします。
石井 知哉(いしい ともや)

執筆

石井 知哉(いしい ともや)

9月の注意点

夏休みが終わり、新学期が始まるのが9月。いよいよ受験本番までの残り期間が少なくなってきます。

ほとんどの部活動で3年生は引退し、受験勉強に全力を入れ始める時期です。そのため、1日サボるとその分だけ、他の受験生との差が縮められたり広げられたりするのです。決して気を抜けません。

もちろん、体調不良で寝込むことも、大きな大きなロスになるのです。風邪を引きやすいお子さんをお持ちの親御さんは、睡眠や食事を中心に体調管理に気を遣う必要がグッと増してきます。

修学旅行や運動会がこの時期に予定されている中学校もあるようです。イベントが多いとそちらに気を取られて勉強がおろそかになりがち。しかし、こういう時期でも良い意味でマイペースを落とさない子こそが、第1志望校に合格するタイプです。

9月にすべきこと

志望校選び

夏休み中の授業体験や部活体験などを通じて、志望校も固まってきたことでしょう。まだ決めかねているご家庭もあるでしょうが、「この高校に行きたい!」という気持ちこそが、受験勉強の最大のモチベーションになるものです。そろそろ「第1志望校は●●高校」と胸を張って言えるようにしておきたいものです。

どの高校も、ホームページで文化祭のスケジュールを公開しています。興味のある高校の予定はすべて確認して、手帳・カレンダーに書き込んでおきましょう。
行きたい学校の文化祭が同じ日に重なることもあります。

そういう場合は、「午前中は■■高校、午後は▲▲高校」という具合に、“ダブルヘッダー”の計画をあらかじめ立てておく必要があります。

内申点アップ

新学期が始まったその日から、授業態度をはじめ、内申点の評価は始まっています。1学期の通知表の観点別評価でAがついていない項目から、最優先で改善していきましょう。

また、10月実施の検定(漢字検定、英語検定、数学検定など)は、中学3年生にとっては大きなチャンスです。
検定を取得していると、3級ならプラス1、準2級ならプラス2と、内申点に加点措置がある私立高校もあります。公立高校でも、推薦入試の面接の際に「中学校生活で特に努力したこと」をアピールするための絶好の材料になります。
その対策は9月から本格的進めておきたいところです。各検定とも、試験と出願の日程はきちんとおさえておかないと、失敗の元です。主立った検定の日程は以下の通りです。

※下記日程は、個人受検についてのものです。団体受検については、各主催団体からの案内をご参照ください。

  • 【漢字検定】
    検定日:10月中旬/受付期間:7月上旬〜9月中旬

  • 【英語検定】〔個人受検〕
    検定日:10月上旬/受付期間:8月上旬〜9月中旬

  • 【数学検定】〔個人受検〕
    検定日:10月下旬/受付期間:8月上旬〜9月下旬

一方、2学期の中間テストも迫っています。多くの中学校で10月上旬から中旬にかけて実施するのが一般的ですが、9月に実施する学校も少なくありません。

実力向上

復習の夏休みが終了し、いよいよ実戦的な対策を始めていく時期です。ここで大切なポイントは

  1. 様々な問題を総合的に解くこと
  2. 時間配分を意識すること

の2つです。

そこで役立つのが模擬テストです。
8月に受けた模試の結果も出る頃です。まずはその復習から始めるようお子さんにアドバイスしてあげてください。その際に意識して欲しいのは、「もう1度同じ模試を受けたら全教科満点を取れるようにしておく」ということです。

模擬テストというのは、高校入試に必要な全単元をまんべんなく扱っています。また、過去の入試問題を研究して作られていますから、「入試によく出る問題」がもりだくさんなのです。
ですから、模擬テストの復習を完璧に行うことが、この時期の実力アップには何より効果的です。

こうして見ると、受験生はとても忙しい生活を送るということがよくわかります。「今さえ良ければそれでいい」というのではなく、「向こう1ヶ月のスケジュールを考えて動く」という姿勢で過ごすことが、合格への最善策です。一歩一歩、確実に歩みを積み重ねていきましょう。

今回の月イチ連載企画はいかがでしたか?次回は「受験生の10月」をお届けします。お楽しみに。

石井 知哉(いしい ともや)

執筆

石井 知哉(いしい ともや)