School Post

MENU
合格を勝ち取るメンタルのつくり方



効率よく覚えたい!【社会】の成績を上げる究極の記憶術

効率よく覚えたい!【社会】の成績を上げる究極の記憶術
記憶術は教科によって違います。社会には社会に適した記憶術があります。今回は、それらを単元ごとにひも解き、記憶しやすい覚え方をご紹介します。
石井 知哉(いしい ともや)

執筆

石井 知哉(いしい ともや)

社会は知識がすべて。覚えなきゃ始まらない!

5教科のうち、覚えた知識がテストの得点に最も直結する教科が社会です。「知っていても正解が出るとは限らない」という他の教科とは違い、社会は「知っていれば正解できる」という面が非常に強いのです。

ですから、勉強した成果が出やすく、短時間でも得点を上げやすいのです。もっとも、知識の量と正確さがすべてですから、「なんとなく覚えている」という曖昧な知識では、点を取れません。

イメージと関連づけて記憶力アップ

社会の苦手な子にきくと、「社会はつまらない」という声がよく出てきます。逆に、社会の得意な子は総じて「社会は面白い」と言います。

社会は“興味のあるなし”が“得意不得意”にそのままつながります。他の教科とは違って「好きだけど点を取れない」ということがめったにない教科です。

地理の国名も、歴史も人名も、公民の権利名も、興味がないからイメージが湧かない。イメージが湧かないから、用語と意味の関連づけができない。だから、覚えられないのです。

興味の抱きようは人ぞれぞれですから、すぐに変えるのが難しいところです。しかし、イメージを作って関連づけで記憶をしやすくすることは、ちょっとした工夫で可能です。

単元ごとの攻略ポイント

では、社会は何をどのように記憶していけばいいのか。単元ごとに見ていきましょう。

【地理】

定期テストでも高校入試でも、国や都道府県、各地方・地域ごとの特色を問います。範囲の決まっている定期テストでは、深い知識が求められることが多いので、掘り下げて勉強しておく必要があります。

逆に、高校入試では全範囲が出題されるので、まんべんなく勉強する必要があります。教科書の太字レベルの用語は内容と合わせて頭に入れておきたいところです。
テストのタイプによって「狭く深く」と「広く浅く」とを使い分けるのがコツです。

  1. 地域ごとの自然環境の特色を覚える
    例:地形(山脈や山地、平野、海、河川、湖)の名称、気候の名称と特徴(気温、降水量)
    地図上の位置と関連づけると、記憶の助けになります。地球儀や地図を手元に置いて勉強するのが効果的です。
  2. 地域ごとの産業の特色を覚える
    例:第1次産業(農業、林業、水産業)、第2次産業(鉱工業、建設業)、第3次産業(サービス業、商業)
    産業は、地形や気候といった自然環境や歴史とも密接に関わっています。合わせて覚えた方が、関連づけによって記憶が強化されます。
  3. 地図上の位置や形とセットで覚える
    試験では地図とセットで出題されます。地図で見てもすぐに名前を言えるくらいにはしておきましょう。
  4. ビジュアルで印象づけて覚える
    教科書や問題集の文字情報に加えて、写真付き資料集や動画を使うとイメージしやすくなり、記憶に残りやすくなります。

【歴史】

過去のことを扱うからでしょうか。「興味がない」という声が最も強く聞かれるのが歴史です。逆にいえば、一度興味を持てば一気に得意にできるのも歴史です。定期テストと入試とで、「広く浅く」「深く狭く」を使い分けるのは地理と同様です。

  1. 固有名詞(人名/物品名/出来事名/法律・制度名など)を覚える
    例:聖徳太子、織田信長/弥生土器、徒然草/応仁の乱、大政奉還/冠位十二階の制、治安維持法
    やはり固有名詞が出題の中心です。年代を答える問題はあまり多くはありませんが、年代が解答のヒントになることも多いので、”ごろ合わせ”は有効です。
  2. 小学校レベルの内容から覚える
    中学で習うことのうち大半は小学校でも習っています。歴史が苦手なら、まずは小学生向けの短いテキストを使うのも手です。
  3. マンガでイメージを作って覚える
    「たかがマンガ」とあなどるなかれ。イメージも湧くしストーリーがつかみやすいので、頭に入りやすく記憶にも残りやすくなります。

【公民】

地理・歴史をひととおり終えてから学習するのが公民です。政治と経済の2つの分野がありますが、どちらも実社会に密接に関わる知識が盛りだくさんです。そのためか、中学生にはなじみのない難解な日本語が多く登場します。日本語を読む力も求められています。

  1. 用語と内容を一致させて覚える
    「企業による独占を防止するために制定された法律を何というか」⇒独占禁止法
    「企業による独占を防止するために設置された機関を何というか」⇒公正取引委員会
    これらのように、問い方が似ていても解答が異なることはよくあります。「なんとなく」で覚えて終わらせるのではなく、用語の説明の末尾に注目するのがコツです(上の例でいえば、「法律」と「機関」です)。
  2. 身近な生活と関連づけて覚える
    政治も経済もすべて日常生活に関係しています。ニュースを見たり新聞を読んだりすること自体が良い勉強法です。
  3. 制度や法律の趣旨・目的と合わせて覚える
    制度や法律には、作られた背景や理由があります。教科書や参考書から読み取り、「何のためにつくられたか」をセットで勉強すると覚えやすくなります。

以上、単元ごとの記憶術をご紹介しました。苦手なところだけでも参考に、勉強にお役立てください。

石井 知哉(いしい ともや)

執筆

石井 知哉(いしい ともや)